八王子城跡三ッ鱗会

[NPO] MitsuUroko Club

八王子城跡 三ッ鱗会

■ 歴史展開:池泉庭園、三尊石

【御主殿地区で発掘された池泉庭園】

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2013年、思わぬ形で御主殿地区から池泉庭園遺構が出現しました。
御主殿地区は1992年、1993年(平成4年、5年)に大規模発掘調査が行なわれ、御主殿跡と会所跡の2つの大型建物遺構と、周辺には関連する多くの遺構が発掘されました。
ただこのときに、下の写真に示すように緑地保全の協定の関係で杉の列植えの未発掘のゾーンが残されました。
20年の時を経て幸運にもここを発掘する機会がおとずれました。
しかし、当初は残っている部分の御主殿の礎石などが予想どおりに出てくるものと思われていました。
ところが驚くことには池泉回遊式の戦国石組庭園遺構が出現したのです。 これは八王子城が小田原北条の支城であるにもかかわらず、戦国大名と同等の勢力、文化規模を持っていたことの証明です。

■ 数奇な命運、戦国証言石:三尊石(主石)

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我々編集部は、以前から杉の列植えの中に存在する三角形の石を特別のオーラを持った存在として「戦国証言石」と呼んできました。
これが三尊石組み構造の主石だったのです。
しかし埋め戻しの時がおとずれ、発掘地域のほとんどがブルーシートで覆われ、60cmの厚さに土が盛られ埋め戻されました。
「戦国証言石」はその巨大な全体像を見せることなく、以前のように上部の三角形の部分だけを我々の前にのぞかせています。